地震被害が相次ぐ中で、より簡単に壁量の増大を図れるアイテムとして構造用耐力面材が採用されるケースが増えてきている。筋かいに比べて断熱欠損を抑制し、住まいの省エネ化に寄与する点も支持を集める理由の一つとなっている。
優れた寸法安定性を確保 壁倍率2.3倍を取得
吉野石膏は、石膏系で初となる木造軸組用の外壁下地用耐力面材「タイガーEXボード9.5mm」を2017年6月に発売した。従来にない様々な性能を備えた外壁下地用耐力面材として注目を集めている。優れた防火性能、施工性、経済性などを有したせっこうボードは、内装下地材として圧倒的な支持を集めているが、これまで、住宅用の外壁下地用耐力面材は存在しなかった。内装用のせっこうボードは水分を吸収しやすい物性があるため、施工中に雨水などにさらされると、劣化やカビが発生するリスクなどが高まる。そこでタイガーEXボード9.5mmは、芯材、ボードの表面原紙、それぞれに、撥水、防カビ処理を施すことで、施工中の雨水に対する強度低下がなく優れた寸法安定性を確保した。また、壁倍率2.3倍の大臣認定も取得。屋内側の耐力面材と組み合わせることで、より高い壁倍率とすることも可能だ。