トーザイクリエイトは、海水由来成分から誕生したマグエンという素材を活用した、乾式の左官仕上げパネルの提案を強化している。
マグエンは、海水由来のマグネシウム無機塩で構成される粉状の結合材(バインダー)。工学博士の岩原昭次氏が開発したもので、セメント、消石灰に次ぐ、新たな結合材として期待されている。
このマグエンを活用した内装用パネルが「左官仕上アートパネル」だ。これは、左官仕上げの風合いを乾式建材で実現した内装用のパネル。様々な素材を混合できるというマグエンの特徴を生かし、藁スサや麻スサ、杉皮などを使い、和テイストを表現したパネルなどを展開している。
記者の目
「左官仕上アートパネル」の最大の特徴は、海水由来成分マグエンを活用していることによる様々な効果だ。
海水由来の自然素材であるため、ホルムアルデヒドなどのVOC(揮発性有機化合物)などを含んでいない。また、優れた曲げ強度や非収縮性だけでなく、高付着(接着)力を備えている。そのため、これまでの結合材には混合することが難しかった素材を混合しても、硬化後にひび割れが発生することがない。
また、自然素材ならではの風合いも付加価値である。マグエンそのものが他の素材にはない美しい白色をしており、他の内装仕上げ材にはない印象を室内空間にもたらす。加えて、破棄されたコーヒーかすなどを混ぜれば、また違った表情になる。
トーザイクリエイトでは、地産木材や貝がらなど、地域の自然素材とコラボしたオリジナル品の製造に注力しており、今後の展開にも期待したい。
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