求められるノンケミカル型のシロアリ対策
地球温暖化などの影響もあり、温暖な地域だけでなく、東北や北海道などでもシロアリ被害が深刻化している。その一方で、健康志向の高まりから、薬剤タイプではなく、ノンケミカルタイプの防蟻対策へのニーズが高まっている。例えば、木部処理の分野では、ホウ酸による防蟻処理が注目されている。アリダン施工協力会(事務局:フクビ化学工業)が提案するノンケミアリダン工法は、薬剤を一切使用しない土壌処理向けの防蟻工法だ。
砕いたガラスによりシロアリの侵入を食い止める
ノンケミアリダン工法は、砕いたガラス(ノンケミ・アリダンクリスタル)によってシロアリの侵入を食い止める。シロアリは、コンクリートであってもわずかな隙間を見つけて、かじりながら蟻道を作っていく。しかし、ガラスはかじることができない。また、ガラスを砕いた表面が鋭角にとがっており、滑りやすいので隙間を通ることもできない。さらに、クラッシュガラスの粒はシロアリが動かせない大きさになっている。当然ながら薬剤などを使用する必要もない。
防蟻効果の減退もなくライフサイクルコストを低減
ノンケミアリダン工法は、薬剤を使用せずに物理的にシロアリの侵入を防止する。そのため、防蟻効果は半永久的に持続するという。通常の防蟻薬剤の場合、定期的に薬剤を散布し直す必要がある。ライフサイクルコストの低減という点でも強みを発揮する防蟻工法である。