米国などで人気が高い木製ガレージドア 日本での使用には課題も
アメリカなどで人気が高い木製のガレージドア。天然素材ならではの風合いや重厚感によって、住宅全体の雰囲気をより高級感溢れるものに演出する。しかし、日本で木製ガレージドアを使用するためには大きな壁がある。高温多湿な気候風土をもつ日本では、木材の寸法安定性を確保することが難しい。海外で製造されたものを日本で使用すると、経年変化で木材にそりやねじれが発生し、最終的には開閉動作に支障をきたすことも散見される。三和シヤッター工業のZEKURA(ゼクラ)は、本格的な木製ガレージドアでありながら、日本の気候風土への対応を図った商品だ。
材料を吟味し熟練工が手間と時間をかけて製造
ゼクラで使用する木材は、直径1.5m〜2mの米ヒバ、米松、米杉、米ツガなど。こうした樹種から寸法安定性に優れた柾目となる部分だけを厳選して使用する。また、厚さ50mmほどの材料を熟練工が磨きながら加工していく。磨いては乾燥、磨いては乾燥という工程を時間をかけて繰り返すことで、最終的には30mmの厚さに成形していくという。この過程において、木材の含水率を最適にし、製品となった後の寸法安定性を確保する。
規格サイズを設定し低価格化を図る
新たにゼクラライトという商品も市場に投入している。ゼクラのこだわりはそのままに、規格サイズを設定し、低価格化を図った。パネルの連結部にすき間のないピンチレス(指はさみ防止)パネルを採用し、安全性の向上も図っている。