開口面積をより広くすることと、断熱性能の向上を両立する―。この難しい課題を解決するためにYKK APが市場投入したのが、APW 331 ハイブリッドスライディングだ。
樹脂窓でW12尺( 幅3510 ㎜×高さ2430㎜)の大開口サイズを実現。Low-E複層ガラスと真空トリプルガラスを使用したタイプを用意しており、断熱等性能等級6、7に対応可能な性能を持つ。
もうひとつの特徴が、樹脂窓にアルミ樹脂複合枠を組み合わせたハイブリッド構造を採用していること。
同社では、樹脂窓については自社工場で完成品にした状態で現場に納品しているが、大開口商品になると、輸送効率の低下や現場での施工性の低下につながることもある。そこでアルミ樹脂複合枠にすることで、枠のみ組み立て前の状態で現場に搬入し、組み立てるノックダウン方式での供給を可能にし、こうした問題も解決している。
記者の目
住宅の高断熱化を進める上で、ある意味では最大の課題となるのが開口部だろう。そのため、可能な限り開口部面積を狭くし、より手軽に断熱性能を高めようという住宅があることも事実だ。しかし、当然ながら開口部面積を狭くすることで、開放感や眺望性は損なわれ、居住性という意味ではマイナスに働く。YKK APによると、例えばW12尺サイズの窓の出荷実績は、2019年から2021年で約2倍も増えているという。それだけ、大開口ニーズが高まっているということだ。APW 331 ハイブリッドスライディングドアは、まさにこうした要求を満たすものだ。また、窓の大開口・高性能化に伴い作業者の負担が増え、トラックの積載効率も低下するといった問題に対しても、ひとつの解決策を示している。
DATA