樹脂サッシ専業メーカーである同社のフラグシップに位置付けられる樹脂サッシが、「シャノンウインドSPG」だ。Uw値は、縦すべり出し窓(連窓)で0.52W/(㎡・K)、FIX窓で0.47W/(㎡・K)と国内樹脂サッシ最高クラスの性能を保持。
驚異的な断熱性能の実現に欠かせないのが真空断熱トリプルガラスの存在だ。真空断熱ガラス「Glavenir(グラベニール)」(パナソニック製 )と高透過 Low-Eガラス「ESクリアスーパー」を組み合わせており、Ug値は0.29W/(㎡・K)。単板ガラスの約20倍、複層ガラスの約10倍、クリプトンガス入りトリプル Low-Eガラスと比べても約2倍の断熱性能を持つ。
また、樹脂フレームには同社独自の技術が採用されている。樹脂フレーム内部に熱伝導率の低い断熱材を充填し、センターシールでキャビティ部と呼ばれる枠と障子の空隙を分断することで空気の対流による伝熱を抑制した。フレーム部分の温度が下がりにくく、防露性も高い。
記者の目
新築住宅への高断熱窓(アルミ樹脂複合サッシ、樹脂サッシの合計)のシェアは9割を超えているが、注目したいのは、2021年度の材質別構成比(日本サッシ協会「住宅建材使用状況調査」)においてアルミ樹脂複合が65.6%で前年比1.9ポイントと微減しているのに対し、樹脂は25.9%で同3.6ポイント増と継続してシェアを伸ばしている点だ。現状ではアルミ樹脂複合のシェアが大きいものの、今後さらなる断熱性能が求められていくなかで、樹脂サッシがあたりまえの時代が到来する可能性は大いに考えられる。2022年10月に、ZEH水準を上回る住宅性能表示制度の断熱等性能等級の等級6、7が創設されたが、上位等級に挑戦するうえで「シャノンウインドSPG」は強力な武器となる。
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