1975年の発売から45年以上、塗り壁材のパイオニアブランドとして住宅の外装に採用されてきた「ジョリパット」。コテ、スプレー、ローラーなどを用い多彩に表現できることが大きな特徴だが、近年は、住宅リフォーム需要の高まりを受け、改修用トップコートや塗り替え用塗料など改修用途の製品を追加している。
住宅用外装材として窯業系サイディングが多く採用されていることを踏まえて新たに開発したのが、ジョリパットによるサイディング外壁専用の改修工法「ジョリパット リミュール工法」だ。ジョリパットを建築現場で塗って仕上げるため、サイディング特有の継ぎ目をなくし、シームレスなデザインで住宅の外観を刷新できる。水系材料を使用しているため、溶剤を含む塗料の塗り替えに比べて臭気を軽減できる。サイディングの張り替えに比べて産業廃棄物や粉塵、騒音、震動を抑制する。
施工はジョリパット施工店会リフォーム部会の認定施工店が行う。
記者の目
ストック時代に住宅を長く大切に使い続けることが当たり前に求められるようになるなか、メンテナンスやリフォームの技術開発が活発だ。特に外装材は風雨にさらされることで機能が劣化すると、躯体への悪影響が懸念されただけに、定期的なメンテナンスや塗り替え・張り替えが重要だ。戸建て住宅で多く採用される窯業系サイディングのリフォームに的を絞って開発した「ジョリパット リミュール工法」は、「ジョリパット」の特徴を生かし、従来の塗り替え・張り替えの課題を解決する新たなリフォーム工法である。産業廃棄物の軽減だけでなく臭気、粉塵、騒音、震動も抑制する。社会資産である既存住宅を住み継いでいくためにも、こうした新たなリフォーム技術の開発が求められる。
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