快適な空気環境を創出、加工も自在
古来から自然と共生する生活様式を尊重してきた日本人。日本の伝統的な家屋もまた木材、土、石、草(紙)などの自然の素材でつくられていた。適度な調湿機能を持つこれらの素材は、高温多湿の日本の気候風土で快適に暮らすための理想的な室内環境を生み出していた。こうした先人の家づくりの知恵に学び、自然素材を化学して誕生したのが多機能内装材「モイス NT」だ。
けい酸カルシウム板をベースに、天然鉱物のバーミキュライト、珪藻土を配合し製造する。有害物質を含まず、生き物のように呼吸して、室内を快適な湿度域に保つ。さらに、ホルムアルデヒドなど有害物質を吸着・低減するほか、消臭する効果も発揮。優れた防耐火性能も備え、不燃材料の国土交通大臣認定を取得している。
記者の目
高断熱化・気密化が進んだ住宅では、以前に比べ格段に過ごしやすくなっているが、その反面で、カビやダニの発生、過乾燥などが起こりやすくなっていると言われ、湿度の調整がこれまで以上に重要視されている。また、近年、アレルギー性鼻炎に悩む人が増加しているほか、衣類の芳香剤などの香りが原因で化学物質過敏症を発症する人も出てきており、社会問題としてクローズアップされ始めている。室内の空気環境を整えることは健康を保つための重要なポイントのひとつである。こうした中で、室内の広い範囲に施工することで、調湿、VOC吸着、消臭効果などを発揮するモイスのような機能建材への注目度は増してきている。一般的な調湿建材などに比べて、リーズナブルなコストを実現していることもモイスの強みだ。壁、天井など家中全面に採用しやすく、室内空気を整える差別化商品として、今後もさらに注目度を高めていきそうだ。
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