今後、新設住宅着工戸数が減少していくと予測されているが、一方で、こだわりを持つ消費者が増え、ニーズも多様化していくと見られている。金属サイディングのトップメーカー、アイジー工業は、こうしたこだわりを持つエンドユーザーに対して金属サイディングの良さを認知してもらおうと金属の良さを前面に打ち出した商品開発に注力している。
金属横葺き屋根のような意匠を金属サイディングで実現
2017年6月に発売した「SF-BIRECT(エスエフ-ビレクト)」は、まさに金属らしさを追求した商品と言える。近年、板金製の横葺き屋根と同じ意匠で、外壁を仕上げたいというニーズが高まっているが、一方で「意匠的に表面が薄い鋼板特有の波打ち感が気になる」という指摘があった。また、外壁を薄い鋼板で仕上げる場合、防火構造認定が必要な建物では、石膏ボードの下張りが必要となる。対して、SF-BIRECTでは、断熱材を裏打する独自の技術を活用し、鋼板表面を美しく仕上げることに成功。金属横葺き屋根のような意匠を金属サイディングで忠実に再現した。これは他社にはない同社独自の強みだ。また、一般的な金属サイディングと同様に施工でき、屋外への石膏ボード下張りも不要。施工性にも優れている。