ベランダ・バルコニーの防水対策として圧倒的なシェアを占めるFRP防水
現在、新築住宅向けのベランダ・バルコニー市場では、7〜8割のシェアをFRP防水が占めている。FRP とは、Fiberglass Rainforced Plastics の略称。ガラス繊維などで補強したプラスチックを意味する。FRP防水は、様々な優れた特性を持っている。まず、非常に高強度であるため、歩行性に優れている。また、優れた耐水性、耐久性も有している。さらに、樹脂の硬化が速く、何層も塗り重ねる仕様でも1日で全ての工程が完了。施工性にも優れている。
臭気問題や施工者の健康面への影響を指摘する声に対応
しかし、材料中に含まれるスチレンの臭気などが施工するときに敬遠される傾向にある。とくに改修時には、スチレンの臭気が原因で施主や近隣住民からクレームが入るケースもある。また、施工者の健康面への影響も指摘されている。厚生労働省は2014年11月、労働安全衛生法で定める特定化学物質障害予防規則(特化則)の対象物質にスチレンを追加した。これにより浴室などの屋内でスチレン樹脂を採用したFRP防水工法を施工する際の規制が強化された。施工事業者は、特定化学物質の取り扱いができる「作業主任者」を現場に派遣する必要がある。そのほか、作業記録の作成・保管なども義務付けられるようになった。こうしたなかで、ディック プルーフィングが開発したのがノンスチレンタイプのFRP防水工法「コロテクト NEO」だ。ノンスチレン樹脂を採用することで、従来のスチレンタイプものに比べ大幅に臭気を抑制することに成功。