世界で初めて真空ガラスを商業生産
開口部からの熱損失は非常に大きい。このため、住宅の断熱性能を高めるためには、開口部の断熱が重要だ。
日本板硝子は2枚のガラスの間に真空層を設けるという独自の技術で、開口部の断熱性能向上を実現。真空では熱の伝導、対流がゼロになる。日本板硝子はシドニー大学と提携し、世界で初めて真空ガラスの商業生産に成功。1997年から日本で唯一、真空ガラスの商業生産を行っている。
一枚ガラスの約4倍の断熱性能
スペーシアの2枚のガラスの間にある真空層は優れた断熱性能を発揮する。一枚ガラスの熱貫流率が6.0W/(㎡・K)であるのに対し、スペーシアでは1.4W/(㎡・K)。熱貫流率の数字が小さいほど断熱性能は高いため、一枚ガラスの約4倍の断熱性能があり、省エネ性に優れる。
さらに、遮熱性能を高めたタイプの「スペーシアクール」は、断熱性能との相乗効果でさらなる省エネ効果が期待できる。
一枚ガラスのサッシに入る薄さ
スペーシアの厚さは6.2mmと薄い(Low-Eガラス3mm+真空層0.2mm+フロート板ガラス3mmの場合)。このため、既存の一枚ガラス用サッシ(フロート板ガラス3mm厚の場合)の障子に納めることができ、既存窓の高断熱化を容易に図れる。複層ガラスの場合、ガラスとガラスの間に空気層を設けて断熱するため、一定の厚さが必要になるが、真空層は厚さによる断熱性能の影響は受けない。このため、スペーシアは真空層を0.2mmと非常に薄くしても高い断熱性能を確保でき、商品の厚みを6.2mmに抑えることに成功している。