金物メーカーのタナカと、グループ会社のつくば創研は、幅910mm(幅1000mm)の在来軸組工法の壁のハーフサイズとなる幅455mm(幅500mm)の壁に対応する「つくば耐力壁455」を開発、販売する。
建築基準法では、幅455mmなどの狭小幅の壁は耐力壁として規定されていないが、日本初の筋かい耐力壁として、(一財)日本建築センターの評定を取得した。構造設計としては建築基準法で定められた許容応力度計算を用いることで、高耐力を確保できる。つくば耐力壁455を効果的に配置することで、必要な耐震性能を満たしながら、例えば、「3階建の狭小地住宅にインナーガレージを設置する」、「リビングに南面の大開口を設置して開放的な空間を創出する」といった間取り設計が行いやすくなる。
記者の目
ここにきて金物メーカーなどを中心に、狭小幅の壁を有効活用して、耐震性能の向上を図る新商品開発が活発化している。タナカのグループ会社、つくば創研が開発した、筋かい「つくば耐力壁455」もその一つだ。特筆すべき点は、使い勝手のよさだ。特別な接合金物や、基礎工事の必要もなく、105㎜角以上の柱に、通常のホールダウン金物・引き寄せ金物を施工した幅455㎜の壁に設置するだけで、コストを抑え、高耐力を確保できる。2019年10月の発売当初、狭小地住宅で1階にインナーガレージを設置するといった用途で、1棟あたり3、4カ所での使用を想定していたが、リビングなどに南面の大開口を取りたいといった要望も多く、10カ所以上で使用されるケースが増えてきている。自由な発想で、間取りプランニングの可能性はさらに広がっていきそうだ。
DATA
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商品 | つくば耐力壁455 |
価格 | お問い合わせください |
会社名 | 株式会社タナカ |
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