文化シヤッターは、環境保全に配慮した素材として、木材・プラスチック再生複合材「テクモク」の販売をさらに拡充する。
建築解体現場や工場などから排出される廃木材(約55%)と、廃棄処分となったプラスチック(約45%)を原材料とした100%リサイクル素材で、木とプラスチックの特性を生かし、天然木に近い手触りを維持しながら、高い耐久性と安定した強度などを備えている。
2つの原材料を粉砕し、さらに微粉体化して混合した後、押出成形して部材として仕上げる。顧客のニーズに合わせて、自由設計に対応し、デッキからフェンス、ルーバー、門扉など、各種形状の部材の組み合わせで実現する。さらに施工まで文化シヤッターが一貫して対応する。
記者の目
地球温暖化などの影響により、災害が激甚化し、生態系の破壊が加速する中で、建材メーカーにも環境への取り組みが待ったなしで求められている。しかし、この15年ほどで建設系廃棄物は複雑化し、より便利でより高性能な建材ほど、様々な化学薬品などが加わり、将来的な処理コストが上昇する傾向にある。環境負荷低減の取り組みとは逆行しているのが実情だ。文化シヤッターは、約13年前(2007年8月〜発売)から、廃木材、廃プラスチックから生まれた100%リサイクル素材、テクモクを製造、販売してきた。使用後には再粉砕し、何度もリサイクルすることも可能だ。自然と調和し、自然の一部として経済を回していくためには、目先の短いスパンではなく、より長いスパンでものづくりをしていくためには、建材メーカーは、どのようなことに取り組むべきなのか。その方向性を示したエコロジーマテリアルといえるだろう。
DATA