「DIT制震筋かい金物」は、筋かい金物に高減衰ゴムをつけ制震機能を持たせた商品。シンプルな構造とすることで、設置ヵ所や施工、コストの課題をクリアする。
第一工業大学と横浜国立大学が共同開発したもので、国土交通大臣の指定性能評価機関による壁倍率2倍用筋かい金物として評定を取得している。ベースの金属を二重構造とし、上下6カ所にブリッジを設けた構造。地震が生じると地震の揺れで引っ張られた筋かいがブリッジ部の変形によって粘り強く引き止められ、筋かいの損傷が抑えられる。加えて、二重鋼板の内部に充填した高減衰ゴムが地震エネルギーを効率的に吸収し、筋かいの損傷を抑える制震機構の役割を果たす。最大で建物の揺れを約75%軽減する。
施工性が高いことも大きな特徴で、一般的な筋かい金物と同様にビスどめだけで施工が完了する。設置の制約がないため設計方法を変える必要がなく、構造材に特殊な加工を施す必要もない。さらに本体に加え、柱側と筋かい側のビスのみという少ない部品で施工できる。