主に北海道などの寒冷地の木造住宅では、冬場に壁体内で発生する結露を防止するために、ポリエチレンフィルムの気密シートを施工することが一般化している。壁体内の室内側に気密シートを施工することで、冬場、室内で発生した暖かく湿った湿気が壁体内に入り込み、結露が発生することを防止する。
近年、より高性能な住宅づくりが求められる中で、寒冷地だけでなく、関東以西の温暖地域でも気密シートが用いられるケースが増えてきている。しかし、温暖地域の木造住宅では、気密シートを施工することで、高温多湿状態となる夏に、外の暖かく湿った空気が壁体内に入り込み結露するリスクが高まる。そのため、高温多湿の条件下では透湿させたほうが良いとも考えられている。
特殊樹脂のコーティングで夏場には透湿機能を発揮
「デュポンタイベックスマート」は、こうした問題を解決する可変透湿・気密シートだ。
年間を通して気密性を確保しながら、壁体内の湿度条件に応じて、透湿性が変化する特殊な機能を備えている。デュポンタイベックに湿度条件に応じて変化する特殊樹脂をコーティングしており、冬場は防湿機能を発揮し、夏場になると湿気を通す。これによって、冬場だけでなく、夏場の壁体内結露も防止することができる。