筋かい耐力壁「新・つくば耐力壁」は、従前の「つくば耐力壁455」を2021年6月にバージョンアップした。狭小耐力壁で高耐力を確保できるのが大きな特長で、900㎜モジュールに対応しやすい450㎜、455㎜、500㎜の3サイズをラインアップ。455㎜幅で壁倍率5.0倍相当の耐力を確保した。効果的に配置することで設計の自由度を高めることができる。建築基準法で定める許容応力度計算による構造計算を行うことにより採用できる。面材として構造用合板、MDF、パーティクルボードなどを組み合わせることも可能で、壁倍率を最大6.91倍相当まで高めることができる。
専用の金物や加工が不要であるなど、施工性の高さも特長の一つで、筋かいを取り付けるような感覚で施工が可能だ。加えて2021年11月に、（一財）日本建築センターの評定を再取得し、国産スギ集成材など適応木材を拡大、さらに使い勝手が向上した。
シンプルな部材で構成することで施工性、コストパフォーマンスを格段に高めた
国産スギ集成材など適応木材を拡大し、使い勝手がさらに向上した
記者の目
「新・つくば耐力壁」の採用が拡大している。2021年11月に（一財）日本建築センターの評定を再取得し、国産スギ集成材など適応木材の幅を広げたことで大手ビルダーからの採用が増加。発売当初は主に都市部の狭小地の3階建住宅への採用を想定していたが、平屋や2階建、共同住宅などへの採用も全国で広がっており、その割合が半数を占めるなど大きく伸長している。
また、近年、住宅の高性能化が急速に進む一方で、太陽光パネルの搭載、複層ガラスの採用などにより建物の重量化も進んでおり、必要な壁量の増加が求められている。雑壁を「新・つくば耐力壁」に置き換えることで壁量の追加確保ができるため、今後もますます需要は拡大していきそうだ。
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