近年、木繊維断熱材は、炭素貯蔵効果が期待でき、環境性能に優れた断熱材として注目を集めている。シュタイコは、生産時に排出するCO₂の約2倍の量を貯留でき、カーボンマイナス効果を発揮する。また、非常に高い熱容量により、家の中の温度変化を抑制。冬だけでなく、夏も快適な住空間の創出に寄与する。こうした強みが支持され、ヨーロッパでの断熱材のシェア10%は木繊維断熱材に切り替わり、多くの木造建築家たちが「未来の断熱材」と呼ぶ。2021年11月にスコットランドで開催されたCOP26サミットにおいて、メイン会場近くに、“Beyond ZERO Homes= 脱炭素の先へ”をキーワードに建設された「COP26House」の天井・壁・床部にはシュタイコが使用された。日本においても環境面での貢献を意識する建築業者、建築家からの採用が増えており、こうした動きはさらに加速していきそうだ。