ナイスグループのウッドファイバー(北海道苫小牧市)は、木質繊維断熱材「ウッドファイバー™」の生産・販売を強化する。原料には基本的に、北海道のカラマツやトドマツの針葉樹チップを使用。要望に応じて、スギやヒノキなどの地域材でのOEM生産にも対応する。「生産から住宅の省エネ化に至るまで、CO2の削減に寄与する。供給量が増えていけば、その分、国産材を有効利用し、山の循環利用にも貢献できる」(同社)。
また、高性能グラスウール断熱材と同等の断熱性能を有する。同社は、断熱性能+αの機能として、優れた蓄熱性能、吸放湿性能、吸音性能などの木材の特長を兼ね備えた多機能建材として訴求し普及を目指す。一般的な繊維系断熱材と比較して約7倍という優れた蓄熱性能により急激に出入りする熱をダムのように貯め込み、緩衝機能として働くことで家の中の温度変化を抑制し、結果として快適性の向上に寄与する。北海道では、この優れた蓄熱性能を生かして、薪暖房との併用で採用されるケースも多い。さらに、吸放湿性能が高いといわれるセルローズファイバーや羊毛よりも高い吸放湿性能を発揮し、壁体内の結露の発生を抑制し、室内の湿度環境を快適に保つ。