
住宅の外壁材市場では、より高いレベルで本物の質感を追求する動きが加速している。その意味では、もともと根強い人気を誇るのがレンガだ。しかし、職人不足が深刻化する中で、重いブロックを積み上げる従来のやり方で対応できる職人も少なくなってきている。また、都市部などの狭小地に建つ住宅では、厚みのあるレンガを使うことは敬遠されやすい。こうした課題に対応して、スマート・ブリック(東京都大田区)は、特許を取得した独自の乾式工法のレンガ外壁システム「スマートブリック・ウォール」を開発し販売を強化する。胴縁の上に、透湿防水シート「スマート・シート」を張り、シートのガイドに沿い専用の留付けレールを留め付ける。そこにレンガをスライスしてタイル状に薄くしたものを取り付け、目地にモルタルを施工すれば、工事完了となる。厚みを抑え、レンガ積みの意匠をリアルに再現しながら、他工法に比べて大幅な工期短縮、コスト削減効果をもたらす。