宅の地震対策のひとつは、耐震性能を向上させることだ。ただし、それだけでは地震の揺れが加わるたびにダメージが蓄積していき、耐震性能が弱くなっていくことがある。住宅の持っている耐震性能を維持し、繰り返しの揺れにも耐えるより強い住宅をつくるためには、「制振」が必要になる。制振を導入することで、地震の揺れを吸収しダメージを減らすことができる。
一方で、制振の導入には耐震にプラスαのコストが掛かることも事実であり、普及の課題である。その課題を解消するために、住宅構造研究所が開発したのが制振壁「PHOENIX TREE(フェニックスツリー)」だ。同社の従来商品の制振壁に比べてコストを半額以下に抑えながらも、高い制振性能を確保。加えて、キット化することで、建築現場で簡単に施工できるようにしており、住宅事業者は自社の住宅に制振をより気軽に取り入れることができる。
記者の目
「フェニックスツリー」の最大の特長は、高い性能を有していながら、コストを抑えているということ。元々、全国で木造のローコスト住宅の供給を行うパワービルダー向けに開発した商品であるということが背景にある。コストにシビアなローコスト住宅でも導入できるように、コストを抑える工夫を施した。
最近は、一次取得者層の世帯所得減少などで、木造ローコスト住宅に対するニーズがこれまでより一層高まっている。ローコスト住宅でも耐震等級3は当たり前になりつつあるが、制振を導入する住宅はコスト面などから多くない。しかし、「フェニックスツリー」では性能は担保しながらもコストを抑えて導入できる。それだけに、今後、ローコスト住宅を中心に採用が広がりそうだ。
DATA
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商品 | PHOENIX TREE(フェニックスツリー) |
価格 | お問い合わせください |
会社名 | 株式会社住宅構造研究所 |
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